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芦屋の地名

打出小槌町(うちでのこづちちょう)、業平町(なりひらちょう)、

伊勢町(いせちょう)親王塚町(しんのうづかちょう)

こう並べると在原業平の時代の歌物語の一節が、この

地に今も残って息づいているような気がします。

阪神大震災の大変な被害から13年。

町並みが大きく変わったところもありますが、

住宅地としての芦屋の街は、被害を乗り越えてようやく

新しい時代に向かおうとしているように思います。

古い家が、新しいマンションに変わり、一つの通りの

風景が完全に変わってしまった場所もあります。

変化の全てが、次第に大きな歴史の中に組み込まれて

時は流れていくのでしょう。

時は人の全ての営みを、いつか認めて許してくれるようで。

はるかな平安の時代から、この地で生きてきた様々な

人生が、今も変わらぬ山や川や木と共に、ここにあるのだ

と思ったりもする、芦屋の地名の話でした。


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